位置情報を使用し、漫画を”回し読み”する『マワシヨミジャンプ』

 

位置情報と連携し、週刊少年ジャンプの漫画を”回し読む”する『マワシヨミジャンプ』がリリースされました。

『マワシヨミジャンプ』とは

・公式サイトhttps://www.shonenjump.com/app_mawashiyomi/

マワシヨミジャンプ マンガをMAPから獲って読めるアプリ

マワシヨミジャンプ マンガをMAPから獲って読めるアプリ

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ミライアプリ株式会社が 第1回 少年ジャンプアプリ開発コンテンストで入賞を受賞し、実開発されたアプリとなっています。

 


マワシヨミジャンプでは、自分の現在地周囲に置かれたジャンプ,単行本を「拾って読む」ことができます。

また 自分が現在持っている漫画を、好きな場所に置いて 他の漫画と”交換=回し読み”ができます。置くときに感想をつけることもでき、これまで読んできたユーザーの感想が共有されます。

つまり、既存の電子書籍アプリのように 続刊を連続して読めませんが、これまで触れたことのない漫画と気軽に出会える一期一会スタイルです。

気になった漫画は、アプリ内通貨である「コイン」を購入することで 実際に買って読むこともできます。本棚は週刊少年ジャンプアプリの「ジャンプBOOKストア」などと連携されており、「マワシヨミジャンプ」で新しい漫画に出会い、そのまま読み進めることが期待されています。

また、読みたい漫画をアプリに登録しておけば 近隣に置かれたときに通知が届きます。

 

『マワシヨミジャンプ』の狙い

第1回 少年ジャンプアプリ開発コンテンスト で、マワシヨミジャンプに対し 編集部は以下のようにコメントしています。

かつて、電車の網棚にはマンガ誌がよく置きざりになっていました。
それを手に取って、知らなかったマンガを読んだことのある経験を持つ人は多いと思います。
そんな過去の光景が、スマートフォンと位置検出情報を利用することで現代に蘇り、読者と作品の新たな偶然の出会いをもたらす切り口が秀逸でした。
昨年の「ポケモンGO」のように、マンガとの出会いに新たな体験を生み出すことが期待できると感じました。

現代 あらゆる娯楽があふれ、漫画の相対的な価値の低下,ジャンプのみならず あらゆる漫画雑誌の売上低下が叫ばれています。

「進撃の巨人」のようにヒット作は出るものの、SNSで話題となる一部の人気作に読者が集中し、”中堅どころ”の売上が伸び悩んでいます。

皆が読んでいるものしか読まない,中々新しい作品に触れづらい という状況がスマホSNS時代の象徴です。また スマホゲームのように基本無料が 娯楽の導入条件になっています。

そんな状況を危ぶみ、位置情報というゲーム要素を加えて 楽しみながら新しい作品に出会うきっかけ作りを提供したいのが、ジャンプの狙いです。

※わざわざ位置情報アプリにする必要はないとも感じましたが、コンテスト開催時がちょうどポケモンGOの人気が大きく報道されていましたので、開発・評価ともに多大に考慮されたのでしょう。

・・・

マワシヨミジャンプでは 全ての単行本は提供されておらず、また1巻は多く 2巻以降は配置数が少なくなっています。

【一々 アプリを起動して続刊を探す ある種の”面倒臭さ”に、使用者が耐えられるか】

ここがユーザー評価の分かれ目となりそうです。

 

ポケモンGOがヒットしたのは、コレクション欲を刺激するからですね。マワシヨミジャンプでも、「漫画を読む」以外の欲求を刺激できれば ユーザー離脱率が低くなるかと思います。

 

まとめ

色々 書きましたが、漫画アプリとして まったく新しい試みですので 展開が非常に楽しみです。

今はボボボーボ・ボーボボを懐かしみながら読んでいます。誰か3巻を置いてくれ…!!


 

(おまけ)

今後 アプリ化が期待される第2期入賞作品は、以下の通り。

ディープジャンパー(つくるラボ)

マンガの画風、ユーザーの音声、キャラクターの会話の3つを機械学習・深層学習によってデータベース化し、マンガの世界に深く入り込んで楽しめるようにするSNSです。
具体的には、任意マンガの任意のキャラを、自身やSNS上の友達の似顔絵と差し替えて閲覧できるサービスを提供します。
さらに自身や友達の合成音声(似声)でのマンガ読み上げや、マンガのキャラの性格を反映したAIとのチャットが、本SNS上で楽しめます。

「漫画キャラの性格を反映したAIとのチャット」が面白そうですね。太公望に人生相談したい。

 

少年ドドドジャンプ(ブラックリボン軍)

「少年ドドドジャンプ」は、AIによって環境を認識し、歴代のジャンプ作品の擬音を現実の映像に重ね合わせることのできるARアプリです。
聴覚障害に苦しむ人は世界で4億6600万人と言われています。彼らにとって非常に身近な存在である漫画が、できること。「擬音」という漫画独自の技法をテクノロジーで活かすことによって、音の楽しさを感じてもらえれば、誰もが毎日をより楽しく過ごせる社会になることでしょう。

 

・中高生向け「週刊少年ジャンプ」サービス企画(WHITE Inc.)

ジャンプが再び月曜日の話題の中心となり、人と人が「週刊少年ジャンプ」を通じて繋がるようなサービスです。

なお第3期も2019年に開催予定ですので、気になる方は是非!