映画『ゲット・アウト』感想(ネタバレあり)

 

週に一本は映画を観よう!

今回は2017年に公開された、ホラー映画「ゲット・アウト」の感想です。

ざわざわする気持ち悪さが最高!

幽霊やグロシーンのあるホラーは苦手なんですが、ゲット・アウトのようなゾクゾクするホラー映画は大好きです。

予告を観てずっと気になっており、プライム映画に来たということで早速視聴!

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いやー、終始ざわざわする気持ち悪さが漂っていて最高でした。

予告でも「何かがおかしい」と強調されていますが、まさにその通りですね。視聴中ずっと、うすら気持ち悪い感覚がありました。

いまだに根強い人種差別を内包したホラー映画ですね。ただ、この記事では 人種差別に触れずに「ホラー映画」としての『ゲット・アウト』感想としたいと思います。

 

↓ 以下、作品のネタバレを含みます。


笑顔が怖いよ…

家政婦と管理人の不自然な笑顔はもちろん、主人公クリスを品定めする富裕層たちの笑顔も終始不気味です。ローズと共に散歩から戻ったクリスに声をかけた、気の良さそうな男性「へいクリス!また会おう。」いやみったらしさ全開ですね。最高です。

これらの富裕層は、語弊はありますが 根っからの悪人ではないんですよね。親戚の気の良いおじさん,おばさんという感じ。ですが、罪悪感なんて一切感じず、己の強欲をお金で成し遂げる人間の業が恐ろしいです。

後半、正体を現した恋人ローズ。途中までは、それでもローズだけは、ローズだけは・・・と期待を寄せていたのに…。終盤の無表情ターミネーターっぷりで、却って「恋人ローズ」の献身が不気味に感じます。(無表情すぎて ちょっと不自然に感じましたけどね笑)

これまで供物となった黒人と ツーショトで写る姿で、ローズもグルだと確定します。ただ、部屋に写真を放置するなんて少し不用心すぎやしませんか!?「クリスはお気に入り」発言から考えると、これはワザとなんじゃないかと思いますね。反応を見て、心の中で楽しんでいるのでしょう笑。

夜中 煙草を吸いに出たクリスを驚かせた、全力疾走する管理人(祖父)は、自らの逞しい肉体を謳歌していたのでしょうか?それとも煙草吸っちゃダメ!と走ってきた?鑑賞中は不気味でしたが、今から考えると微笑ましい(のか?笑)

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映像の作りも、ところどころ入るSEも、みんなの笑顔も、どこもかしこも気持ち悪い!!周囲が不自然すぎて、これは逆にクリスが異常者オチか?と邪推してしまいました。

終盤、まさに野獣と化して一家を壊滅させるローズ。それまでの鬱憤がカラッと晴れ上がりました。いやみったらしい弟をやっつけた際はスッキリしましたね。

実は当初、クリスが一家殺害で警察に逮捕されるEDだったそうです。ミスト並に救いがないですが、それはそれでモヤモヤ感が残って良いEDだと思いますね。


主人公クリスを演じたのはダニエル・カルーヤ
催眠術にかけられ感情を揺さぶられた演技はもちろん、家族や 集まった親族の不自然さに対しての不信感の演技、最後の大立ち回りで吹っ切れた姿も良かったですよ。ブラック・パンサーにも他部族代表として出演していましたね。

ローズを演じたのはアリソン・ウィリアムズ。Wikipedia情報では、2018年時点で 他に映画出演はないようです。「恋人ローズ」がすごく好みだったので、それでもローズだけはと願ったのですが…。(そうさせる演出に見事に嵌っています。)

個人的にもっとも印象に残ったのが、脳外科医親父ディーンを演じたブラッドリー・ウィットフォード。ノリの良い親父で、はじめから胡散臭さ全開でした笑。クリスにあっさりやられて少し残念(?)。


ジメジメ、ざわざわする不快感が 終始 背に貼り付きますが、最後はカラッと晴れ上がります。

親友ロッドの存在のお陰で ホラーになり過ぎておらず、人によってはブラックコメディと感じるかもしれませんね。ホラーが苦手の方にもおすすめできます!(↓パッケージはスプラッターものっぽいですよね(笑))

管理人のおすすめ度:☆☆☆☆☆ 5/5点!!