ホリエモンこと堀江貴文氏の著書『多動力』の感想です。
私は基本 シングルタスク人間です。予め決めておかないと一度に同時のことをこなせないのです。ToDoリストとスケジューラーにやることを記述しておいて、はじめてマルチタスクができます。
これからの時代、ますますマルチタスクを要求されるでしょう。今から自分の欠点を改善できるよう努力したいですね。
一方この本を読んで、自分の飽きっぽさが嫌じゃなくなりました。新しいことにすぐ挑戦できることを誇りにしたいです。
1つを100点にするのではなく、複数のことを80点でこなす
堀江氏のTwitterでの「寿司屋の10年修行は無駄」は炎上し、記憶に新しいですね。
内容の是非はともかく、これからの時代1つを極めるより、複数の特技を持つほうが有利なのは確かでしょう。インターネットの出現とグローバル化によって、業界の壁はなくなっており、技術習得の敷居が大きく下がっています。
YouTubeには、電子工作やプログラミングからお笑い技術にいたるまで あらゆる知識がアップされ、誰でも簡単に技術を仕入れることができるようになりました。
このような状況で自分の価値を高めるためには、複数の肩書をもつようにと堀江氏は語ります。
1つの事柄で100万分の1を目指すことは難しいけれど、100分の1を3つ掛け合わせれば 100万分の1の価値となるのです。また、このとき「似通ったワラジ同士より遠く離れたワラジを掛け合わせた方が、その希少性は高まる。」と述べています。
最近では、サッカーの本田圭佑 選手がこれを体現されていますね。選手,投資家,サッカー指導者 と複数の顔を持っています。
一昔前であれば、サッカー選手として技術を磨くことに注力しろ!と批判されていたでしょう。(今もある?)
自分の時間をもつ
堀江氏は現在ホテル暮らしをしています。(釈放後 マンションの賃貸契約を拒否されたのが最初の理由なようですが、)人生から「掃除」という自分がワクワクしないものを除いた結果、今でも継続されているようです。
ホテルの例は極端ですが、「無駄を省く」この点には大きく賛同します。
TV番組のインタビューで、老舗の食品加工業者が「気温・湿度に合わせて、工程を調整しています」と説明していると、「そもそも部屋を温湿度コントロールすれば無駄な手間を省けるのに」と考えてしまいます。
・・・
無駄を省くために、身につまされたのが「全部自分でやらなきゃいけない症候群」。まさしく自分です…。
他の人やシステムに任せる手間を惜しんで自分でやってしまい、結局 全体時間が増えている。よくありますね。自分でなくてもできる仕事はどんどん人に任せ、自分にしかできない仕事の純度を上げて、価値を高めていくことが大切でしょう。
「子どもたちがプログラミング学ぶとよい」という話には同意するけど、「だから学校で先生が教えよう」という考え方はITの良さに真っ向から対立するような気がしてる。これだけ国内外に無料でプログラミング学べる良いWebサービスがあるのに、なんで専門外の人間に教えたり評価させたりするの?と。
— 西内啓 Hiromu Nishiuchi (@philomyu) 2018年8月15日
↑こんなTweetがありました。ますます学校の先生の負荷が増えますよね。ダンス然りプラグラミング然り、もっと分業化しても良いのではないかと思います。
とりあえずやってみる
「1つを100点にするのではなく、複数のことを80点でこなす」にも関連しますが、何でもやってみないと自分の特性なんてわかりません。
そうやって好きなことを見つけ、好きなことには全力を傾けることで、自分にしかできないことを見いだせるのでしょう。
1記事目でも示した通り、私も本に影響され ブログをその場の思いつきではじめました。これまでTwitterも ほとんど流し読みで、自分からアウトプットはしなかったのですが、やってみると案外続くものだと自分でも驚いています。
飽きたら飽きたで すぐ辞めれば良いんです。経験することが一番大切ですね。
1点だけ反論
ここまで堀江氏の意見に全て同調しているのですが、1点だけ相容れない点があったので反論を。
堀江氏は自分の考えに則さないことがあると「キレる」ことで意思表示をするようです。効果的でしょうが、言われた方は萎縮してしまって今後ますます堀江氏に対して意見できなくなるでしょう。うまく諭すようなコミュニケーションが重要だと個人的には考えます。
堀江氏に言わせれば、そうやって自分をキレさせる人とは仕事しないんでしょうけどね(笑)。
まとめ
時代の寵児と評された、堀江氏の考えが濃縮された一冊となっています。
この本を読んで、その通り実現できる人は滅多にいないでしょう。また この通り実現できるような意識を持っている人は、そもそも他人に影響されないでしょう(笑)。
本の内容 全部を共感できるものでもないでしょう。アンチが多いことにも頷けます。
しかし これからの時代 個々の価値を高めるために、自分を見つめ直すきっかけとなる一冊ではないでしょうか。