アニメ化も大成功のうちに終わった、『1日外出録ハンチョウ』の最新刊5巻を読みました。
現在 管理人が最も続刊を楽しみにしている漫画のひとつです!
ネタバレを含みますので、未読の方は注意してください。
今回は 感想後編となります。第32話「汁浸」~第35話「美夢」は以下をご参照ください。
第36話「糠川」
本編では初?の、沼川主役回。沼川が発酵食品にのめり込みます。
第36話「糠川」より引用
娯楽が少ないからこそ、これまで興味がもてなかった趣味にハマるってありがちですね。私も寮時代に娯楽室にあった将棋と碁を友人と競い合いました(メインは麻雀でしたがw)
それにしても、カイジ本編と打って変わって沼川はハンチョウシリーズの愛されキャラになりましたね。キラキラしている目が愛おしいw
さて肝心の発酵ですが、トライ&エラーを繰り返し、舌にうるさい大槻をも唸らせる発酵が出来上がります。
やってみないと本当に嵌れる趣味を見つけられません。大槻もそうですが、行動力のある人が人生を楽しめる人だと痛感します。惰眠を貪る休日を改めねば…!
このエピソードが5巻で一番好きかもしれません。何かに熱中している姿を眺めるのが良いですね。大槻のカレーキャンプ回もお気に入りです。
しかし、沼川の発酵食品群が黒服に見つかって さあ大変! 不穏な空気で第37話につづく。
第37話「成熟」
沼川のピンチは、宮本が助けてくれました。
第37話「成熟」より引用
それも宮本の権限を用いてではなく、きちんと制度を踏まえて上での許容でしたね。有能すぎるぞ、宮本…! 地下での発酵が、公認された格好となりました。
そんな安穏とした雰囲気は、カイジシリーズ随一のサイコパス 黒崎という嵐に寄って吹き飛ばされてしまいます。
重役の現場見学前に2Sを徹底したのに、いざ実際の見学では驚くほど拍子抜けな質問されたりと、社会人の方であれば経験あるでしょう。
沼川の発酵食品群は、味を気に入った黒崎にまんまと略奪されたのでした。理不尽極まりないですね。影の入った 黒崎フェイスの恐ろしいこと…w
騒動の後、相当落ち込む様子を見せる沼川に、助け舟を出しながらも完全には救えなかった宮本も狼狽気味。
しかししかし、沼川は苦難にもめげず、麹を購入するために次の外出を申請するのでした! 舌が肥えているであろう黒崎をも唸らせるのですから、その腕前は確かなものになっているのでしょう。
カイジ本編ではあり得ない 爽やかなエンドですね。最後の糠に浸かる沼川、いや糠川のイメージ描写には笑いましたけどw
第38話「都内」
久しぶりのグルメ大槻回に見せかけた、中々テクニカルなエピソード。
第38話「都内」より引用。どうでも良いですが”メイン”ではなく、”メーン”という大槻のこだわりが好きです。※単に校正の結果?
テロの計画(?)を偶然にも耳にした大槻は、楽しみにしていた都内観光を諦め、横浜へと赴きます。
そのまま中華街と野毛を食い倒れ行脚。大槻は一体どこまで土地勘があるのでしょうか。地下行き前は、営業マンとして日本中を飛び回っていたのかもしれませんね。
野毛は一度だけ訪れたことがあります。”古き良き居酒屋街”、”昭和飲ん兵衛の聖地”の呼び名にふさわしい雰囲気ある飲み屋街でした。
一夜明け、北海道出身の宮本から「横浜も都内の感覚」と聞き、大槻は急ぎ箱根に発ちます。監視下であれば、行動制限はあまりないんでしょうかw?一日外出の開始時間も指定もできるようですし、案外現場の裁量に任されているのかも。
私も関東出身ではありません。確かに西は山梨、北は茨城まで都内の感覚かも…。自分が住んでいる地域以外は、対象を大きく捉えがちになりますね。
さて、テロ計画を画策したグループは無事捕まり、大槻は当初の目的であった すき焼きを食べに都内に戻ります。ちゃっかり宮本も同席していますねw
おまけページで、帰りの車内「24」を鑑賞する大槻と宮本が描かれていました。仲良しの度がすごいw
大槻の行動力のすごさを改めて認識する回でした。
第39話「戦場」
久しぶり登場 小田切。両者がネタバレ回避に奔走します。
第39話「戦場」より引用
本作のきめ細かさが光っている回でしたね。映画鑑賞後のふわふわした雰囲気。構成から分析する映画マニアの常。私も映画が好きですので 描写にニマニマしました。
その後もネタバレという銃弾をくぐり抜ける様は、まさに戦場。
ネットでも発売直後の映画・ゲームはSNSを中心にネタバレが氾濫しますね。こちらは本編と異なり 悪意で拡散している分、余計に厄介。情報距離が短くなった現代社会の一つの弊害です。
何とかネタバレを回避し続けると、そこにも同じく疲弊した小田切が!
地下では商売敵ですが、そこには戦友の絆が垣間見えました。意外に気が合いますよね、この二人。
本巻はほんわかするエピソードが多かったですね。
次巻予告では、幸運になった石和が描かれていました。結末がまったく読めませんw 次巻も楽しみにしています!